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「……デイビット、もういいだろう」
シーツにぐったりと身を沈めたまま、テスカトリポカが言う。その声に力はなく、掠れてしまっている。その原因は紛れもない自分ではあるが、
「まだ足りない」
というのが本音だった。
「……まだ、って……」
「足りないよ、テスカトリポカ」
身体を起こし、テスカトリポカの上に再び覆い被さった。既に頭を擡げ始めた性器を彼のそれにぴたりと密着させる。ゆっくりと腰を動かせば、先走りの滲む先っぽが、ぬちぬちといやらしい音を立てながらこすれ合う。
「ふっ……、ン、ぁ」
「……かたくなってきた」
そう言って、擦れて勃起した互いのモノをまとめてぎゅっと握った。そのままゆるく扱くと、手の中で彼の性器がぴくりと脈打ち、溢れ出た先走りが指を濡らした。そのぬるついた指で割れ目をゆっくりと撫でる。
「んっ、あ……やめ、ろ、そこ……っ」
「すごい濡れてる」
指で弄っている間にも先走りが次から次へと溢れてくる。
「ばか、いちいち言うな……!」
「おまえは濡れやすい」
「そ、んなわけ……」
ない、とテスカトリポカは言いたげだったが、性器から手を離して、先走りで濡れ光る指先を見せてやると、彼はふいっと顔を背けた。ほんのりと赤く染まった目尻と頬に口付けながら、濡れた指をまだ柔らかさの残る後口へ入れる。二本の指で入口を拡げると、さっき出したばかりの白濁がとろりと溢れてきた。
「もう一回、いい?」
返事を聞く前に指を引き抜いて、固く張り詰めたモノを、いやらしくヒクつくソコへ押し当てた。くぷ、と膨らんだ先を少し含ませると、もっと奥へ欲しがるみたいに内壁が吸い付いてくる。
「デイビット……ッ、もう、入れるな……」
「……なんで?」
「何で、って……ぁ、あ……!」
一気に奥まで貫いて、小刻みに揺さぶると、さっきよりも甘く蕩けた声が上がる。
「も、……ッ、腹ン中、いっぱいで、苦し……」
「……そういうことか」
そう言うと、デイビットは目を細めながら、テスカトリポカの下腹部をするりと撫でた。
「これが終わったら一度空にしよう」
「は……、空……?」
「中に出したのを全部掻き出せばいい」
「オマエ、本気で言ってんのか!?」
「本気だよ。だって、オレはまだ『お腹いっぱい』にはなってないんだ」
「クソ、ふざけ……っ、ぁ、あっ!」
もういっぱいだと言うナカをぐちゅりと肉棒で掻き回す。それから、屈曲位の体勢にして、結合部に目を向けると、腰を突き入れる度に大きく開いた穴の縁から白濁がぐぷぐぷと溢れていた。ああ、もったいないな。そう思いながら、デイビットは溢れ出た分を補充するように、テスカトリポカの体内に再び精を注ぎ込んだ。
※空にする→補充を三回ぐらいやられる